四畳半神話大系 森見登美彦

小説

なにやら堅いタイトルだが

タイトルから、古事記や日本神話などを連想させ、ちょっとお堅い感じを受ける

本屋においてタイトルに惹かれ手に取るか迷い、取らない

手に取ったとしても棚に戻す

そういうような扱いを受けそうな印象を持っている

しかし、装丁画とはいうと、中村佑介さんの繊細なタッチの絵が描かれている

オシャレな感じの装丁であるから、やはりそれに惹かれもう一度手に取ってみる

そして中身の文章はというと、芥川龍之介や谷崎潤一郎などの文学作品を連想させる

漢字がびっしり、文字がぎっしりと詰まった、

ギュウギュウにおかずが詰め込まれた文章のお弁当箱

もしくは宝箱である

とても人を選びそうな本ではある

しかし僕はこの作品が好きだ

続編も数冊出ていて、それらでも同じ世界観を共有することができる

青春の苦悩

主人公は冴えない男子大学生

バラ色のキャンパスライフを夢みていた彼だったが

未だにバラ色とは程遠い学生生活を送っている

天狗や妖怪のような奇妙な周辺の人々に翻弄されながらも

青春を謳歌しようともがいている

心を奪われる黒髪の乙女もいて、一歩ずつ彼は前に進んでいく

彼の恋路やキャンパスライフはどうなっていくのであろうか

アニメ化もされているので

アニメの方が見やすいという方はそちらに手を出すのも一案

ただし、息継ぎなしの疾走するような

1倍速であるのに2.5倍速のような

駆け足の語り口調についていくのは容易ではないので

ぜひ覚悟して挑まれたし

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