盗賊会社 星 新一

SF

オートメーション化した社会で人間は

本作は36編のショートショートが収録された作品である

その36編の中でのお気に入りは「あすは休日」という話だ

近未来の世界で、全てのことがオートメーション化した社会

そこでは自動目覚まし機、自動調理器、ベルト道路などが存在している

「自動目覚まし機」はなかなか過激な起こし方をする機械ではある

寝起きの悪い学生などには効果抜群であろう

ただ、過激すぎてそれが問題になり使用禁止になりそうな感じは否めない

日本はそういう規制が強そうなイメージがある

お堅い国だから、そもそも販売の承認もおりないような気がする

「自動調理器」は夢のような調理器だ

全自動で目玉焼きとウィンナーとベーコンを焼いて皿に盛ってくれる

そんな映画やアニメのワンシーンを思い浮かべる人が多いだろう

それが未来には存在するのかもしれない

会社への出勤には、空港などで見かける動く地面「ベルト道路」を使う

もう人間が退化しそうなものの詰め合わせパッケージである

全てのことがオートメーション化する未来は

夢のようであり、悪夢のはじまりでもあるだろう

そのような社会で人間は、身体的にも精神的にも退化し、存在の意味がなくなるであろう

脳みそもシワが無くなり、トゥルントゥルンになりそうである

本編「あすは休日」の「テーマ」は何か

物語はとても悲惨なことになっている

ヒントは「全て」のことがオートメーション化ということである

そして「あすは」休日なのであろうかという読後に残る思い

近年、AIの進歩は世界的な規模であり、その発展は目覚ましいものがある

そう遠くない未来、人間の存在意義とは何なのか

それは世界規模の大きな問題になる日が来るだろう

その時に、僕はこの世には存在しないだろうけれど

日本としては、少子高齢社会であるため、人手が欲しいという問題を解決する糸口になる

そのような時にオートメーション化した社会はその力を大いに発揮するのは間違いない

しかし、人間が飽和した世界では、人間の退化を促進することも容易に想像できる

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