すべての飼い主さんに読んでいただきたい作品
本作は、猫の視点で物語が進む絵本である
ある猫が住む家に、小さな生き物が突然あらわれた
それは「人間の赤ちゃん」だった
赤ちゃんは少しずつ成長していく
猫はその赤ちゃんのそばで成長を見守っていくのである
いつでも一緒に過ごし、両者は「家族」になった
しかし、いつの頃からか
「人間には人間の暮らし」があり
「猫には猫の暮らし」があるということに気がつく
日常にポッカリと空いた「寂しく、暗い時間」
共に生活した喜びや温もりを猫はずっと覚えている
忘れることができないのだろう
成長を見守った「家族」の一員なのだから
ハッとさせられる飼い主さんも多いことと思う
これはきっと、子育てで忙しくしている方も同じであるかもしれない
「そばにある温もりを、大切にして欲しい」(青山美智子さんの著書から、お言葉を拝借)
猫のイメージ
「猫は気まぐれ」、世間の大半のイメージがこのようなものだろう
僕が持っていたものも同様に「気まぐれ」というイメージであった
呼んでも来ない、チラリとも見ない、ひなたぼっこから離れない
飼い主の帰りを、今か今かと窓際で待っているかのように映る猫の姿は
「そうであってほしい」という補正もかかるような気がする
待っていないようで、待っているの方が正しいだろうか
猫のように、他者に頼りすぎない生き様は、僕としては嫌いではない
しかし「甘え上手」な面ももちろんある
たとえそれが「餌をくれ」「撫でてくれ」という自分本位な要求の場面だとしても
「ニャー」と可愛く鳴いて、足元に擦り寄れば、人間なんぞイチコロなのである
近年の猫は
近年の猫は「家」という箱の中で生活することが多い。もちろん例外として外で放し飼いのように
エサをあげている方もいるだろうが、家の中で飼っている方の方が圧倒的に多数だろう
昭和や平成の頃には、近所に野良猫は多数存在していたように思うが、近年はその数が明らかに減った。
一説には、キツネの個体数が増加したため、猫の個体数が減少したとどこかで耳にした
僕もその関連性は事実であるように思う
専門家の方がいれば、ぜひ実情を教えていただきたいものである
しかし、ここ最近はキツネの個体数も減少傾向にあると思う
また近所で見かけるキツネの体型は、「痩せ型」が非常に多くなった
人間が生活圏を広げるため山を削ったことにより木々が減少し
食物連鎖に変化を引き起こしたのではないか
そこがポイントではないにせよ、影響はあると思われる
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