サワサワテイスト
「人形は笑わない」というタイトル、手に取ってみて息を呑む
うわぁ、今回扱うのはホラーかよ。である。
ホラー系はなるべく読みたくない、想像がさらなる想像を生み
自身の中でそれが熟成されていって、非常に濃厚な恐怖を生成するためである
そして扱うのが「人形」
日本人で「人形」といえば、やはり「日本人形」を思い浮かべる方が多いだろう
髪が伸びて、目から血を流して、どこからか笑い声や鳴き声が聞こえる
そんなイメージが非常に強い。
幼い頃、昼寝中に日本人形の首が伸びてきた
そんな夢を見たことがある。
あの時は泣いて母のところに駆け寄った記憶がある
ホラー系の話だと思って足を恐る恐る進めるようにビクビクしながらページをめくり読み進めた
物語は1ページ進むにつれ、より濃厚さを増し、ジワジワと怪しくなっていく・・・
かと思いきや、それほどホラー味は濃くなりすぎずに話は進む
扱っているアイテム自体はホラーそのものだけど、そこを深掘りせず
ザワザワまでいかない、サワサワくらいのテイストであった
児童文学としてはちょうど良いのかもしれない
おそらく、学校の階段シリーズよりは怖くないだろう
ちなみに、僕は読んだことがないので比べようがない
この際、読んだことがないからこそ怖いというのは、往々にしてあると思う
夢水清志郎の活躍!?
今回の夢水清志郎は何もしなかった。いや、今回「も」に訂正しておこう
謎解きシーンまでただ食べ物食べてただけかもしれない
8割読み進めても、夢水清志郎は何も、現場にさえも行かなかった
そして、謎解きを披露する直前、少し現場を見て
「さてー」の一言で語り始めるのだ
こちとら「はて?」である
なぜ夢水清志郎はわかるのだ
これが仕事場であったとしたら、現場の人と揉め事必至であるだろう
なぜ「名探偵」は生まれたのであろうか
いままで読み進めてきた中では、夢水清志郎の過去についての記述はほとんどない
「夢水清志郎事件ノート」シリーズは、今回で7巻目となるが、あと5作品で6冊あるとのこと
そこで過去について紐解かれていくのであろうか
「さてー」というセリフとともにその「夢水清志郎の過去」の謎を解いて欲しいものである
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